「桐の会(ポロウニア・クラブ)」会報 街の散策:35 春日部夏祭り見学で祭りの変化を考える
■ 「桐の会(ポロウニア・クラブ) 会報 街の散策
[ 街の散策からの気付き発見 ]
35 春日部夏祭り見学で祭りの変化を考える August 2, 2025
今年も7月12日(土)・13日(日)の両日、第53回春日部夏祭りを楽しんだ。お祭りを楽しめる、ということはいいことだ。思えば、コロナウィルス感染症の影響で2020年・2021年は中止、2022年は御神輿の展示のみ実質的に中止、2023年から通常開催となった。普通の日常があることのありがたさをコロナ禍は教えてくれた。春日部夏祭りの起源は江戸時代、現・国道4号線の一宮交差点近くの八坂神社の祭礼を起源にしているという。春日部夏祭りの第1回は昭和48年(1973)、旧春日部市の市制施行20周年を記念して開催された。以後、半世紀続いている夏祭りだ。近年のお祭りは、祭礼や神事から離れ、観光や町おこしのイベント感が強い。しかし、それはそれで、お祭に大勢の人が集まり、各々楽しんでいる姿を見るのはいいことだ、と思う。かって、日本のお祭りは、村落共同体の行事だった。お祭りは、地域の人々が代々継承していく、古くから地域で繰り返し行われてきた年中行事としてあった。近年、日本の生活様式はさまがわりした。多くの人は、学業、就職、転勤、結婚、子育て、老後など、様々な人生の節目で転居を経験している。生涯同じ地域に住む人々は、少数派になり、地域には新しい居住者が増えている。かっては、「地域的に存在し、精神的に存在していた村落共同体」の結びつきは、薄くなっていく方向だ。地域で行われてきた年中行事等も変わらざるを得ない。「万物は流転する」、お祭りを見ていた知り合いの古老とお話した際、「昔とね、ずいぶん変わりましたね。もう町内だけで、お祭りができるところはありません。」、といった言葉が耳に残っている。
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