「桐の会(ポロウニア・クラブ)」会報 街の散策:56 春日部薬草園跡 散策
公開日:2026年06月01日 最終更新日:2026年06月01日
■ 「桐の会(ポロウニア・クラブ) 会報 街の散策

[ 街の散策からの気付き発見 ]会報 June 1, 2026
56 春日部薬草園跡 散策
春日部市民文化会館の正面玄関前に「春日部薬草園跡碑」と「ミニ薬草園案内図」看板がある。図書館によく通うのに、じっくり見たことがなかった。
碑には、「表:春日部薬草園跡 元国立衛生試験所 春日部薬用植物栽培試験場 裏:市民に春日部薬草園として親しまれた薬用植物栽培試験場の歴史
大正12年(1923)4月 内務省東京衛生試験所 薬用植物栽培試験圃場として発足
昭和31年(1956)8月 厚生省国立衛生試験所 春日部薬用植物栽培試験場と改称
昭和55年(1980)1月 筑波研究学園都市へ移転のため閉場
建立 平成3年(1991)3月1月吉日 有志一同 」、とある。
「ミニ薬草園案内図」を見ると、現・文化会館、図書館、駐車場の敷地が薬草園だったようだ。敷地廻りの植栽に①から60の旧春日部国立薬草園樹木の名前が紹介されている。「ケヤキ」や「フジ」の名前もある。ネットで調べると、ケヤキは葉や樹皮に下痢止めや抗炎症作用を持つ樹木、フジは「藤こぶ」という樹皮にできる「藤こぶ」の部分と、種子を日干しにしたものが、口内炎や下痢止めの薬効がある、とあった。ただの植栽としてみていたが、夫々薬用効果をもつ植物を選んで植栽としていたのだ。『そうか、先人達は、春日部薬草園跡を歴史の碑だけでなく、薬用植物も、「ミニ薬草園」として遺したかったのだ。』、と思った。移転から46年が経過している。『当時の樹木は、どのくらい残っているのだろうか?』、と思い、文化会館・駐車場・図書館の敷地廻りをぐるりと、見て回った。樹木の成長を1年1cmを目安にすると、概ね、幹の太さは40cm~50cmになっていると推測される。結構、太い幹の樹木が残っている。大部分の樹木に名札がかかっているので、確認はしやすい。当時の人々の思いを受け、受け継いだ人達が世話を続けているのだろう。ミニ薬草園案内図で確認できない樹木もあったが、46年前に植栽されていた大部分の樹木たちは順調に成長しているようだ。薬用植物は人類の歴史の中で、「人体実験」の積み重ねから病に有効なものが伝承されてきたものだ。人と病の闘いは続いている。今は簡単に薬局で購入でき、化学物質の薬もあるが、薬は先人達の長い人体実験の結果から得た知識である。薬効植物達、それが薬に至るまでの先人達の歴史を忘れてはなるまい。
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