春日部市市民活動センター ぽぽら春日部キリノカイ活動紹介社会教育・生涯学習・生きがい 「桐の会(ポロウニア・クラブ)」会報 環境学習:E18 2026年1月度 参考文献紹介3 Richard Buckminster Fuller 著 芹沢高志 訳『宇宙船地球号操縦マニュアル』

 「桐の会(ポロウニア・クラブ)」会報 環境学習:E18 2026年1月度 参考文献紹介3 Richard Buckminster Fuller 著 芹沢高志 訳『宇宙船地球号操縦マニュアル』

公開日:2026年01月15日 最終更新日:2026年01月15日

桐の会 会報 :「環境学習会 2026年1月度」参考文献紹介3  January 15 ,2026

 E18 環境学習: Richard Buckminster Fuller(リチャード・バックミンスター・フラー)著 芹沢 高志 訳『宇宙船地球号操縦マニュアル』筑摩書房 2000年10月

 E18 『宇宙船地球号操作マニュアル』IMG_2665      

Operating Manual for Spaceship Earth(宇宙船地球号操縦マニュアル)』の著書は、1969年、フラー74歳のときに出版された。この著書は1967年、ワシントンDCのショアハイムホテルで開催された米国計画協会の設立50周年大会での講演を元に執筆されたものである。この著書が米国で出版された1969年の時代は、人類が宇宙に目を向けた時代になる。1961年ソ連は人類初の有人宇宙飛行を成功させ、米国は月への有人飛行に向けたアポロ計画を1961年から1972年にかけて実施した。

Richard Buckminster Fuller著 芹沢高志 訳『宇宙船地球号操縦マニュアル』 筑摩書房 2000年10月第1刷

「第1章・ものごとを包括的にとらえる資質 (前略)まず、今現在、私たちが直面している死活問題について、いくつか考えを掘り下げていきたい。たとえば、人類の半分以上がいまだに悲惨な貧困状態にあり、早すぎる死の宣告を受けている(中略)」、 に始まり、第2章「専門分野の起源」、第3章「包括的に働く自動機構」、第4章「宇宙船地球号」の概念を展開する。

「(中略)宇宙船地球号はあまりにも見事にデザインされた発明なので、知られている限りで200万年はこの船の上にいるというのに、私たち人類は船に乗っていることに気づきさえしなかった。しかも、すべての局所的な物理システムはエネルギーを失っていくという、あのエントロピーの減少があるにもかかわらず、私たちの宇宙船地球号は船内で生命を繰り返し再生できるように、実に驚くべきデザインになっている。(中略)」、つづく第5章「一般システム理論」、第6章「シナジー」、第7章「総体の一部となす機能」では、フラーは3つの問いを発する。

「①人間は必要か? ②人間の知性は再生を続ける宇宙のなかで、重力のように統一に不可欠な機能を持つと考えるのは、経験的に見て問題解決の糸口になるだろうか? ➂地球人はそうした機能を引き受け、そしてそれゆえ、不適者として絶滅しないですむのだろうか?」、と私たち全人類へ問う。

最終章の第8章「再生を続けるランドスケープ」で、フラーは、宇宙船地球号の乗り組み員である人類に再生的な持続可能の方法として、次の段階を示している。

  「(中略)宇宙船地球号の現在は危険な状態にあり、一方の副操縦席にはロシア人が座っているかと思えば、もう一方にはアメリカ人が座っているという有様だ。フランス人が右エンジンを操り、中国人が左エンジンを操り、国連は乗客の対応に追われている。(中略)世界で対立する政治家やイデオロギー・ドグマの危険な袋小路が加速度的に増えつつある今、いったいどうやってこれを解決したらいいのか、(中略)仕事にとりかかって欲しい。とりわけ協同作業をして、たがいに抑制し合ったり、他人の犠牲で得をしょうなどとはしないで欲しい。そんな偏った成功は、ますます先の短いものになるだろう。これこそ、進化が自ら用い、私達にあきらかにしょうとしている、シナジーのルールなのだ。これは人間がつくった法ではない。宇宙を司る知性の完全さが生み出した、限りなくも協調的な法なのである。(後略)」

フラーはいう、「地球はひとつの宇宙船である。しかし、人類が意識して地球という惑星を操縦することはできない。人類は、地球という惑星が採用しているシステムに合わせて、動かしていかなくてはならない。それは、エネルギーは化石燃料や原子力ではなく、太陽光や太陽熱、風、潮汐といった自然エネルギーでなければならない」。

地球の環境問題が次第に大きくなっている現在、「宇宙船地球号」という概念を考えさせられる著書である。

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 環境学習 2026年1月度 E18参考文献紹介3:『宇宙船地球号操縦マニュアル』リチャード・バックミンスター・フラー

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