「桐の会(ポロウニア・クラブ)」会報 環境学習:E09 2025年9月度 「SDGs目標4と目標5の学習」
公開日:2025年09月15日 最終更新日:2025年09月15日
■ 桐の会(ポロウニア・クラブ) 会員各位
桐の会 会報・環境学習会のお知らせ 会員 K.T.
9月の「環境学習会」・会報です。今年のテーマ「SDGs」から、今月は、目標4と目標5のターゲットとグローバル指標を学習し、併せて、「環境問題とは何か?」、「地球の自然環境に何が起きているか」、「私達は、何ができるか。」等を、学びの中で、考えていきましょう。
■桐の会 会報 :「環境学習会 2025年9月度」
環境学習2025年9月度 E09 :「 SDGs目標4と目標5の学習 」 September 15, 2025
(国連広報センター『前文』、外務省『JAPAN SDGs Action Platform』、内閣官房外務省『自発的国家レビュー(VNR)2021年6月を』を元に作成)
今月は、SDGs「目標4」と「目標5」のターゲットとグローバル指標を学習します
■ SDGs【目標4.】:「すべての人々への、包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」
■ SDGs【目標5.】:「ジェンダーの平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う」
「目標4」と「目標5」のターゲットとグローバル指標の詳細は、別添資料を参照願いたい。
今月は、国連の「目標5」の進捗評価「ジェンダー平等を達成するための軌道から外れている。」、という評価の背景を、「児童婚」の視点から学習してみたい。
国連は、2012年10月11日「国際ガールズ・デー」を創設し、女子のエンパワーメント(女性が個人としても社会集団としても、自身の力を最大限に発揮し、社会や企業などの意思決定のプロセスに積極的に参加できる状態)と権利の確保に光を当てる取り組みを開始した。このときの国連総長のメッセージは、
「(前略)国連は初の「国際ガールズ・デー」に際し、児童婚の問題に焦点を当てています。全世界で、20歳から24歳の若い女性の3人に1人に当たる約7,000万人が、18歳未満で結婚しています。過去30年間、新婦に子どもが占める割合は全体として減ってはきましたが、特に農村部や最貧層で、この問題が根強く残っています。この傾向が続けば、18歳の誕生日を迎える前に結婚する女子の数は、今後10年間に1億5,000万人にも上るおそれがあります。児童婚は女子から機会を奪います。健康は危険にさらされ、暴力や虐待を受けるおそれが高まるばかりか、早期の望まない妊娠という、しばしば生死にかかわるリスクを負うことにもなります。母親が18歳未満の場合、生まれた子どもが1歳未満で死亡する危険性は、母親が19歳以上の場合よりも60%高くなります。
教育は、女子を児童婚から守る最善の戦略のひとつです。学校に通い、早期の結婚を免れた女子は、自分自身にとっても、その家族にとっても、よりよい暮らしの基盤を築くことができます。また、若いうちに結婚した場合でも、教育や経済的機会、HIV予防やリプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)などの保健サービスが得られれば、暮らしを豊かにし、将来を切り開く助けとなります。(後略)」、とある。
この取り組みは、2015年9月25日第70回国連総会で採択された「SDGs2030アジェンダ」、目標4:「質の高い教育をみんなに」、目標5:「ジェンダーの平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う」、につながっています。「国際ガールズ・デー」の開始から11年、SDGs宣言から8年経過した2023年の世界の現状は、国連2023報告書特別版で公表された「軌道から外れている。」という、状況です。
「児童婚」の視点からみることで、SDGs「目標5」と「目標4」が関連していることがわかりますね。そして、「児童婚」の現状を知ると、国連の「軌道から外れている。」という、評価の背景を理解できると思います。
現在の日本社会の中からだけの視点では、ほぼ考えられない「児童婚」の問題は、私達にグローバルな視点で、見ること、考えることが必要であることを教えてくれます。
さて、今月で、SDGs17の目標のうち、目標5までの学習が終わりました。
余談ですが、学びには、知らなかったことを知る楽しみがあります。また、知ったことで、新たな「何故?」を発見する等、知的好奇心の連鎖を呼び起こしてくれます。「知るを楽しむ」は、脳の活性化につながりますよ。
脳トレを兼ね、SDGsの学習を継続していきましょう。
*↓PDF詳細は、こちらから見てください