春日部市市民活動センター ぽぽら春日部キリノカイ活動紹介社会教育・生涯学習・生きがい 「桐の会(ポロウニア・クラブ)」会報 街の散策:36 倉常の神楽囃子と榎の囃子神楽

 「桐の会(ポロウニア・クラブ)」会報 街の散策:36 倉常の神楽囃子と榎の囃子神楽

公開日:2025年09月01日 最終更新日:2025年09月02日

「桐の会(ポロウニア・クラブ)」会員各位

■(2025年度) 「桐の会 会報」のお知らせ                 会員:K.T.

 こんにちは。9月に入りました。9月の会報をupします。まだまだ残暑が厳しいですが、9月の声を聞くと秋の気配がしますね。また、台風シーズンになります。9月1日は防災の日、近年の温暖化により、台風は大型化していますので、ご注意ください。さて、9月8日は「白露(はくろ)」、二十四節気の15番目で、秋の到来を告げる節気です。夜間に大気が冷えて草木に朝露が降り、太陽の光を受けて白く輝く様子から名ずけられました。9月9日は重陽の節句、菊の節句ともいわれます。薬効を持つ菊の朝露を飲むと健康で長寿になれるという古代中国から伝わった風習は、日本では菊の花を観賞したり、菊の花びらを日本酒に浮かべた菊酒を重陽の節句に飲んで、長寿や無病息災を願う風習になりました。晩酌に日本酒が良くなる季節に入りました。危険な暑さが多かった夏を無事乗り越えられたことを祝し、一献傾けるのもいい季節になりますね。

                  「白玉の歯にしみとおる秋の夜の 酒はしずかに飲むべかりけれ (若山牧水)」

■ 「桐の会(ポロウニア・クラブ) 会報 街の散策                    

36(1)IMG_2610 倉常1  36(2)IMG_2611 倉常の神楽囃子看板    36(3)IMG_2612 倉常の神輿   36(4)IMG_2609 榎の集会所 

36(5)IMG_2608 榎の集会所の神社   36(6)IMG_2604 榎の囃子神楽(1)看板 36(7).1IMG_2613 榎の囃子神楽2   36(8).榎の獅子舞

       [ 街の散策からの気付き発見 ]

36 倉常の神楽囃子と榎の囃子神楽    September 1 ,2025 

 7月20日(日)春日部市の指定文化財になっている富多・倉常地区に伝わる榎の囃子神楽と倉常の神楽囃子を見に行った。伝承によれば、この2つの神楽は正徳年間(1711~1716) 頃、疫病が流行したとき、現・茨城県稲敷市の大杉神社から勧進し、疫病退散と五穀豊穣を願い囃子を演奏したのが始まりといわれる。春日部市に伝承されている神楽は富多・倉常地域に伝承される2つの他、幸松地区の東不動院野地域に伝わる「不動院野の神楽」がある。これらの3つの神楽は、いずれも大杉神社から伝えられたものだという。大杉神社は、現・茨城県稲敷市阿波(あば)にある神社である。利根川の水運が発展するに伴い、船頭や水運関係者を介して、「あんばさま」の愛称で親しまれ、大杉神社の信仰が広がっていった、といわれる。

 諸説あるも、利根川が取り持つ縁で、春日部市には、榎・倉常・不動院野の3つの地域に神楽と囃子が郷土芸能として、今日まで伝承されている。しかし、近年地域社会が大きく変化している中で、『これからも神楽は伝承を続けていけるのだろうか』、と思う。「郷土芸能の伝承を持続可能にしていくには、何が重要か。」、その参考になる事例が、お隣の久喜市鷲宮神社に古くから伝承されている「鷲宮催馬楽神楽」にある。そこでの学校・官・民が連携して、地域ぐるみで次世代を担う神楽伝承者を育成する取り組みは、郷土芸能伝承の参考になりうると思う。紙面の関係から詳しくは、拙著『鷲宮催馬楽神楽にみる持続可能な郷土芸能伝承のあり方』https://g.kyoto.art.ac.jp>report(芸術教養学科WEB卒業研究展:検索キーワード「鷲宮催馬楽神楽」)を参照いただきたい。

   *↓PDF詳細は、こちらから見てください

 36 倉常の神楽囃子と榎の囃子神楽

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